『岩崎史奇のコントな文学』

 『笑い』と『人間』を書いているコント文学作家のブログ

コントな文学『人がハゲる理由と神に背く人類』


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人を創造した神が住む山がある。
俺は神に会うべく神の住む山を登った。

何故、神に会うのか。
どうしても人を造った神に聞きたい事があるのだ。
山頂にたどり着いた俺の前に神は舞い降りた。


俺「神よ、貴方に聞きたい事がある」

神「余に答えられる問いならば答えてやろう」

俺「体温を保ったり刺激や衝撃から体を守る為に体毛が生えている。それが体毛の役割だろう?」

神「左様」

俺「ならば人は何故ハゲるのだ?
頭髪以外の体毛は失われる事は無いだろう。
髭や眉毛などは年齢を重ねる毎に長く濃く伸びていく。
俺の爺ちゃんは耳毛が大量に生えて飛び出してホウキのようになっている。
だが頭髪だけは役割を途中で放棄し大事な頭部をさらけ出していく。
一体どういう事なのだ?
よもやハゲるという事は死ねという事ではあるまいな」

神「そうだよ」

俺「え?・・・ そうなのか?」

神「うん」

俺「そうだったのかぁ…」

まさかの「そろそろだよっ」て事だった。
ハゲたら、そろそろ死んでって告知だった。


今日もどこかで誰かが育毛している。
植毛している。
面積が広くなった頭皮を隠している。
ヘッドスパも良いだろう…

そして人類の平均寿命は長くなっている。

生きろ!