『岩崎史奇のコントな文学』

 『笑い』と『人間』を書いているコント文学作家です!

コントな文学『停止(フリーズ)刑事・国分寺卓郎2 爆誕編』

人生、何が起きるか分からない。
一寸先は闇なのだ。

もしも危機的状況に陥った時はどうすればいいか。


2つの事を実践しよう。

まずは慌てない事。

深呼吸をして冷静に何をすべきか考える。

そして度胸が大事だ。

落ち着いて導き出した答えを大胆に実施する。


この2つを実行できるか否かで人生の勝者になるか敗者になるかが決まると言っても言い過ぎではない。



俺の名前は国分寺卓郎。
自称・愛妻家刑事(デカ)だ。

俺は妻の優子を愛している。

優子に対して恋人の頃から、そして結婚して妻になった今でも続けている事がある。

愛のボディータッチだ。

愛のあるボディータッチとはつまり愛のコミュニケーションなのだ。


優子の後ろに回ってお尻を触ったり両手で胸を揉んだり…
「夫婦でもセクハラなんだよ」と優子は怒るが、まんざらでもない様子だ。


夫婦になってもイチャイチャしてるというか、バカップルを続けているというか…


しかし、夫婦の愛の習慣があんな事件を引き起こしてしまう事になるとは…



それは岡山県の優子の実家に夫婦で帰省した時の事だった。


俺はお義父さんとお義母さんの目を盗んで優子に愛のボディータッチを試みた。
後ろから抱きついて両手で優子の両乳を揉みしだいた。
だが、すぐに違和感を感じたんだ。


あれ?優子じゃない!


俺はつい間違って優子の母。
つまり俺の義理の母に愛のボディータッチをしてしまったんだ。
義母は驚き過ぎたのか何も発せず固まっている。


人生、何が起きるか分からない。
一寸先は闇なのだ。


この危機的状況を打破する為に最善の一手を打たなければならない!


まずは慌てない事だ。


深呼吸をして冷静に何をすべきか考える。
選択肢は2つ。


①素直に間違いを認め謝罪する。

②強行突破する。


しかし「間違えました」と言うには俺は義理の母の乳を長く揉み過ぎていた。
ずっと乳揉みながら深呼吸して冷静に対処法を考えていたのだ…


消去法で②の強行突破を選ぶ道しか俺には残されていなかった。


さぁ、やるべき事が決まったら度胸が大事だ。


落ち着いて導き出した答えを大胆に実行しよう。


俺は手を止めて、お義母さん背を向けて言い放った。

「次はお義母さんの番ですよ!
ほらっ。僕の胸を揉んで下さい。
早くっ」


お義母さんは「そ、そうなの?」と困惑しながらも俺の胸を揉んだ。


「これで…おあいこですね、お義母さん」


「よく状況が分からないけど、そうなのかしら」


かなりの力技になったが強行突破は成功した。



人はあまりに理解し難い状況に陥ると思考停止し動きを止めてしまう。
そして正常な判断ができなくなる事をこの時に悟った。


対象者の思考と動作を止めて数々の事件を解決する、人呼んで停止(フリーズ)刑事。
これが愛妻家刑事から停止(フリーズ)刑事に爆誕するきっかけとなった事件だ。



後日談になるが優子から聞いた話だ。

優子はお義父さんがお義母さんに愛のボディータッチしているのを幼少期から何度も目撃していたらしい。


もしかしたら俺がお義母さんの両乳を後ろから揉んだ時、お義父さんが久しぶりにボディータッチしてきたと勘違いしたのかもしれない。