コントな小説『娘は反抗期?』
里山修司42才 会社員。
幼馴染みの同級生と結婚して16才の高校生になる一人娘がいる。
1週間前から娘が突然、口を利いてくれなくなったし、目も合わせてくれなくなった。
それも父親の私だけじゃなく妻に対してもだ。
反抗期か?
それにしても突然過ぎる。
何がきっかけで反抗期が始まったのだろうか?
さっぱり分からない・・・
*
・・・1週間前に遡る。
「恥ずかしいからバイト先には絶対来ないでね」と釘を刺されているので娘が出勤する前に妻と、娘のアルバイト先のゲームセンターの様子を見に行った。
もちろん娘にはナイショでだ。
週末のイオンモール内のゲームセンターは子連れの家族も多くガラの悪い客はいないようだった。
スタッフも丁寧に接客してくれて感じが良かった。
娘の初めてのアルバイト先がゲームセンターという事で過保護と思われるかもしれないが心配で見に来たけど安心した。
様子見ついでに私達夫婦は学生時代の頃のようにゲームセンターを楽しんだ。
*
「里山さん、面白い履歴残ってるよ。見る?」
「履歴?見たいです」
一般的にあまり知られていないが、プリクラで撮影した画像の履歴を店員は見る事ができるのだ。
「これ、午前中に来た中年の夫婦なんだけど、最新のプリクラの使い方が分からないからって説明してあげたんだよ。
それで後で履歴見てみたら、はしゃぎ過ぎててウケるのよ」
そこには40過ぎの両親がコマネチしてる画像。
バカップルがプリクラでやる定番の仲良しキスショット画像。
調子が出てきて上半身、裸になった父の乳首を変顔でつまむ母の画像。
下も脱いで白ブリーフだけになってY字バランスを取る父と隣で大爆笑する母の画像が残されていた。