コントな文学『すべてのホームシッカーに花束を』 上京して足立区の北千住で初めての一人暮らし。 俺はホームシックになった。 土曜日に引っ越してきて今日が水曜日で一人暮らし5日目。 土曜の夜は初めての一人暮らしに浮かれて楽しく過ごしたが、人生で初め…
『今日も世界で誰かが虚しくなっている。新しい歌のお兄さん編』 かつて、私が心の底から愛した男。 そして、心の底から憎んだ男。 幼児向け番組に出演している新しい歌のお兄さんは私を弄んで踏み躙った男だった。 5才の娘の優花がテレビに映る新しい歌のお…
コントな文学『それでも、夕焼けは綺麗だった』 17歳。 片思いだと思っていたけど両思いだった。 高嶺の花のクラスメイトが初めての彼女になった。 初デートは放課後デート。 マック行って、プリクラ撮って、自転車二人乗りして、公園のベンチで一緒に夕焼け…
『今日も世界で誰かが嘘をついている。マジックミラー号編』 マジックミラー号? マジックミラー号って何だい? え?アダルトビデオの企画物? 僕はそういう下品な類のものは観た事が無いから知らないよ。 本当だよ、アダルトビデオなんか観たこと無い。 進…
『今日も世界で誰かが虚しくなっている。卒業式編』 私が6年間通った小学校の卒業式が行われている。 「卒業証書授与」 五十音順に卒業生が校長先生から卒業証書を授与されていく。 そして私の順番が来た。 私は卒業証書を受け取る際に気になってしまった。 …