『岩崎史奇のコントな文学』

 『笑い』と『人間』を書いているコント文学作家のブログ

空想的ブログ『嫁、姑問題』


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姑や娘という漢字を見て何でこんな漢字にしてしまったのか。
昔から気になっていた。
今の時代の人達ならコンプライアンス的に絶対にこんな漢字にはしないだろう…

 

遥か昔、とある国の物語・・・漢字を決定していく有識者会議が行われていた。

進行役の男が有識者に伝える。
「では皆さん、『よめ』という漢字は『嫁』で決定して宜しいでしょうか?
「異議なし」「異議なし」「異議なし」
有識者、満場一致で決定した。

「いやぁ、女へんに家と書いて嫁は素晴らしい漢字ですね」
「まさに嫁という存在を象徴している」
「嫁には家に入って家を守ってもらわなくてはなりませんからなぁ」
有識者達が満足そうに語り合う。

「嫁の次に、『しゅうとめ』の漢字を決めなくてはならないのですが…皆様から集まった候補が
・・・進行役の男が言葉を詰まらせる。

姑(しゅうとめ)
「女へんに古いですか・・・」

「異議なし」「異議なし」「異議なし」

「ちょっと攻めすぎてませんか?」
進行役が不安になっていた。

「若い嫁来たら、しゅうとめなんて古い女でいいだろ」
「まさしく!」
「うちの倅が嫁もらって一緒に暮らしてるが見てるだけで目の保養させてもらってるよ」
「ワシも離婚して若い女とまた結婚したいのぉ」
有識者達が大笑いしながら語り合い『しゅうとめ』は『姑』に決まった。
更に有識者達の話は盛り上がり…

「いやぁ、若い女は本当に良いよなぁ…
「うん、良い!」
「肌がピチピチしていて胸も張りがあって本当に良い!」

盛り上がる有識者達に進行役の男が悪ノリで
「じゃあ若い『ムスメ』は『娘』にしちゃいますかぁ?」

「異議なし」「異議なし」「異議なし」

娘(ムスメ)決定!