『岩崎史奇のコントな文学』

 『笑い』と『人間』を書いているコント文学作家のブログ

コントな文学『ベーブ・ルースや軽自動車の所有者のように』

コントな文学『ベーブ・ルースや軽自動車の所有者のように』 元気になってまた大好きな野球がしたい。 その為には手術を受けて病気を治さなくちゃいけない。 でも手術の成功確率は30%だ。 手術を受ける勇気が出ない僕の病室に現れたのはベーブ・ルースのよ…

コントな文学『あの日、僕には勇気が足りなかった』

コントな文学『あの日、僕には勇気が足りなかった。相方編』 「紹介するね。こいつ、俺の相方のミサ」 「そういう芸人みたいに彼女の事を相方って呼んじゃうノリ、見てるこっちが恥ずかしくなってくるよ」って友達じゃない大学の同期に言えなかった。 あの日…

『今日も世界で誰かが嘘をついている。性欲モンスター夫婦編』

『今日も世界で誰かが嘘をついている。性欲モンスター夫婦編』 「ねえ、最近ダンナとしてる?」 「う〜ん…月に1回あるか無いかかなぁ…」 「ウチは週1ペース」 「マジで?めっちゃ愛し合ってんじゃん。ウチなんか下の子ができてから1回もしてないわ。完全に…

コントな文学『心配性 in サンポートホール高松』

コントな文学『心配性 in サンポートホール高松』 僕は心配性だ。 心配性な僕は今日、ヒット曲が1曲だけのシンガーソングライターのライブに来た。 有名なヒット曲が1曲しかない。 しかも3年前の曲なのに地方の1500人キャパのホールが埋まるのか心配していた…

『今日も世界で誰かが虚しくなっている。一人娘編』

『今日も世界で誰かが虚しくなっている。一人娘編』 一人娘の彩が幼稚園の年長さんになる年に妻の亜希子が他界した。 それから20年。 まるで死んだ亜希子の生き写しのように彩は美しい女性に成長した。 そして男手一つで大切に育てた彩は昨年、義理の息子に…